■■家族信託・相続■■

家族信託の仕組み

登場人物は

父と息子(娘)

信託は3者構造と言われますが

委託者=父

受益者=父

受託者=息子

実際の登場人物は2人です

信じられる家族だから財産を託すことができます

父が元気なうちしか家族信託はできません

不動産や預貯金の名義を息子に移転しても

信託では譲渡税や贈与税は発生しません

不動産の管理・処分を父に代わって息子が行い

実際に利益を受けるのは父だからです

信託契約書に託したい事を記しておけば

更地を信託して

その土地に息子名義(受諾者)で建物を作ることもできます

将来、相続が発生した時には

土地及び建物も相続財産となります

建物は受託者である息子名義でも

委託者兼受益者である父の所有物だからです

それじゃ、相続が発生した後は誰のものになるのか?

普通はそれも契約書に記載します

相続が発生するか信託財産が消滅した時点で信託は終了しますが

その財産を誰に相続させるか

通常の遺産分割のように話し合いで決めるか

若しくは、受益権と言って財産の移転先を指定するかです

後者は遺言型家族信託と言います

また通常の遺言ではできませんが

家督相続的に財産を承継させることも可能です

但し、遺留分は考慮する必要はあります。

遺留分とは法定相続人(兄弟以外)が最低限相続できる分です

法定相続分の半分で

相続人が配偶者と子が2人の場合だと

法定相続では配偶者2分の1

各々、子は4分の1

遺留分は

配偶者4分の1と子はそれぞれ8分の1です

しかし、家族信託は始まったばかりです

これから運用していくうえで課題や問題もでてくるでしょう

また、いくら信託とは言え

家督相続的な承継ができるとはいえ

他の相続人の権利や感情までも抑え込むことはできません

信託は信託でシンプルに組成し

遺言は別に公正証書で行ったほう分かりやすいと思います

これから何年か経過すれば信託が終了する案件も増えてきます

そのような事例を検証しながら仕組みを整えていけると思います

司法書士や税理士などとも情報交換しながら進めていますが

どの士業の先生方も私達と同じで信託終了の経験をしていません

信託をご存じでない先生方もいらっしゃいます

信託財産を売却したことがありましたが

買主指定の司法書士の先生は

信託を取り扱うのは初めてらしく

少々、戸惑ってらっしゃったようです

という訳で、

私達も日々勉強です

やはり東京が先端で金融機関も積極的に

信託案件を取り扱っています

信託口口座の開設や融資にも積極的です

去年あたりから全てではありませんが

沖縄の銀行も扱ってくれるようになりました

実務では私文書の契約書だけで

銀行は信託口口座は開設してくれず

公正証書で契約書を作らなければ

認めてくれないのが現状ですが

受託者個人の預金口座とは分別管理し

委託者兼受益者の預貯金を

受託者名義の口座で管理することにより

実質的な財産管理が行われます

これからもできるだけ東京への研修に参加し

全国の情報を共有し知識を習得していきます

私達は司法書士や税理士と違い

信託を組成して終わりでなく

信託を組成してからがスタートなので

委託者や受託者と共に歩みます

ですので、事前の家族会議に時間をさきます

家族信託して良かったと言われるよう努力していきます

場合によっては

認知症になることなく他界される事もあるでしょう

それだったら信託しなくてもよかったじゃん

無駄に登記費用や報酬を払っただけ・・・

いいえ、信託は自動車保険や火災保険のような

保険だと思ってくださいと常々申しております

親が元気なうちは自身で管理して

万が一、認知症や寝たきりになった時に

親に変わり財産を管理処分できる保険だと思ってください

みなさん、自動車保険も火災保険も入るけど

使わないにこしたことはありません

いざと言う時のためのものです

表現は不適切かもしれませんが

認知症や寝たきりになり

相続が発生するもまでの時間はもったいないです

その間、親の財産に関する法律行為は一切できません

家族信託ありきではありません

ケースによっては特例を使った贈与が適している事もあります

それぞれの状況に応じた提案を行います。

次回は後見制度について書いてみたいと思います